コテージで早速着替えを済ませコートに出ると、もうそこにはローズウォールがローチがリーセンがいた。本物だ!
レジェンドたちがユーモアたっぷりに自己紹介し、その後、僕たち54人はコートに割り振られた。
1面に対し、レジェンドが一人。ドリルの内容によってはランチのアシスタント・コーチがつく。コートの中に生徒は6人しかいない。僕のコートはまずトニー・ローチがコーチでボレーの練習だ。いきなり憧れのローチだ。ローチだぞ!十分にストレッチをしたとはいえ、ローチの矢継ぎばやの球出しにゼーゼー、40分が経過し、となりのコートにローテーションする。
ここにいたのはローズウォールだ。このコートでの練習はストローク。2人の生徒が打ち返すボールをローズウォールは自らが練習しているような小気味のいいフットワークで、もうほとんどのボールがベースラインに返ってくる。ここでの40分で鈍った身体はもうヘトヘト。しかし、次のコートにはリーセンが待っている。リーセンはリターンからのラリーを受け持っている。リーセンがセカンドサーブからネットダッシュ、生徒はそれをリターンから組み立てる、というドリルで、彼はすでに80分間ネットダッシュを繰り返しているのにまったくバテた様子がない。もうすべてが夢の連続、驚きの連続だ。 |